英文読解の練習をしていると、疑問文じゃないのに倒置しているものがあるけど、どういうときにそうなるの?
この記事を読むと、
英語の倒置文
についてわかるようになります。
英語の倒置文が起きるとき
結論から書くと、
文の強調やフォーマル度を上げたいときに、ある一定の表現の入った文を倒置できる
というルールが英語にあります。
なので、
疑問文以外で倒置文が起きている場合:必須でなくテクニックである
ということも言えます。
なので基本的には、
そんな光景にはめったにお目にかからない:
- We rarely see such a sight.
- Rarely do we see such a sight.
の両方とも可能です。
ちなみにですが、倒置文の倒置には、
- Doが主語の前に来る(例:did you see…)
- 助動詞が主語の前に来る(例:could you see…)
- 実際に動詞が主語の前に来る(例:are you…)
の3つのタイプが含まれています(いわゆる疑問文のときと同じ文型です)。
倒置文が可能な表現と基本的な表現方法
上で
文の強調やフォーマル度を上げたいときに、ある一定の表現の入った文を倒置できる
と書いたとおり、『ある一定の表現』が入った文で倒置文が可能とあります。
その一定の表現とは、
- 否定の副詞:never, rarely, only afterなど
- 場所の副詞:here, on the deskなど
- So + 形容詞:so beautiful, so darkなど
- 条件法・仮定法:If I have doneなど
の4つです。
そして、
倒置可能にする言葉+倒置文
というのが倒置文の文型です(条件法・仮定法だけはちょっと特殊に)。
掘り下げます。
否定の副詞を使った倒置文
否定の副詞を使った倒置文には2つのタイプがあります。
- 副詞が入っている文が倒置する
- 副詞が入っていない文が倒置する
です。
副詞が入っている文が倒置する
通常の倒置文では、倒置可能な言葉が入っている文が倒置します。
否定の副詞も然りです。
なのでたとえば、
Never have I seen such a beautiful sunset. (こんな美しい夕焼けを見たことがない)
のようになります。
ちょっと注意が必要なのが、該当の副詞にともなう言葉が分かれて置かれている場合です。
たとえば、
Not only do I like to read but I also enjoy writing. (私は読書が好きであるだけでなく、書くことも楽しむ)
No sooner had I opened the door than the cat ran out. (ドアを開けた途端、猫が飛び出した)
のような文です。
こういった倒置文を起こす否定の副詞は、
頻度:
- Little:全く~ない※少ししか~ないではないことに注意
- Never:1度も~ない
- Not once:1回も~ない
- At no time:1回も~ない
- Rarely:ほんとど~ない
- Hardly:ほとんど~ない
- Seldom:ほとんど~ない
決して~してはいけない:
- In no way
- On no account
- Under no circumstances
時間的制限:
- Only then:の時になるまで~ない
- Only later:後になるまで~ない
場所や季節:
- Nowhere:~以外の場所にはない
- Only in this way:この方法でしか~ない
- Only in 場所/季節:この場所(季節)でしか~ない
Notで始まる副詞:
- Not only A but B:AだけでなくBも
…するとすぐに~が起きる:
- Hardly..when~
- Barely…when~
- Scarcely…when~
- No sooner…than~
などがあります。
たくさんあるのですが、少しずつグーグル検索などをして例文にたくさんふれていくと使えるようになるのでおすすめです。
副詞が入っていない文が倒置する
否定の副詞では、副詞が入っていないほうの文が倒置する(副詞が入っている文はそのまま)というものがあります。
- Only by:をすることでしか~ない
- Only after:~した後からでないと~ない
- Only when:~するときでないと~ない
- Not until:~まで~ない
- Not since:~以来~ない
といったものです。
たとえば、
Only when I have enough time can I study English. (時間が十分にあるときしか英語を勉強できない)
のようになります。
一見めんどくさそうですが、基本的には、
倒置可能な副詞が文頭にある場合は、メインの文が倒置する
と覚えておくとよいかもしれません。
場所の副詞を使った倒置文
何かをするときの場所が副詞になっている場合に倒置が可能です。
副詞になっているというのは、
- Here, thereのように単純に副詞
- On the tableのように前置詞と結びついて副詞的になっている
ことを意味します。
なので、
- Here is my book. (私の本はここにあります)
- On the table is my favorite pen. (私の好きなペンはテーブルの上にあります)
のようになります。
So + 形容詞を使った倒置文
形容詞はsoを使うことで強調することができます。
I’m happy!:幸せ
I’m so happy!:超幸せ
そしてこのso + 形容詞も倒置文可能な言葉です。
たとえば、
So happy am I to see you again! (久しぶりに会えて本当に嬉しいです!)
のように作れます。
条件法・仮定法を使った倒置文
条件法・仮定法の文も倒置文にできます。
少し特殊で、
IF文を変更する:
- 条件法現在:Should + 主語 + 動詞の原形
- 仮定法現在:Were + 主語 + to 不定詞
- 仮定法過去:Had + 主語 + 過去分詞
のようになります。
というわけで、
- Should we take a train, we would arrive there faster.(電車に乗れば、もっと早く到着するかもしれない)
- Were we to take a train, we would arrive there faster.(もし電車に乗っていたら、もっと早く着くだろう)
- Had we taken a train, we would have arrived there faster.(電車に乗っていたら、もっと早くついていただろうに)
のようになるのですが、それぞれがどういう条件文がすぐにわからない場合は【やり直し英語:倒置文で作る仮定法・条件法をわかりやすく】をご参考ください。
英語の倒置文を使いこなすなら
疑問文以外の英語の倒置文は、
文の強調やフォーマル度を上げたいときに、ある一定の表現の入った文を倒置できる
という条件で存在し、
- 否定の副詞:never, rarely, only afterなど
- 場所の副詞:here, on the deskなど
- So + 形容詞:so beautiful, so darkなど
の言葉がある場合は、文頭に置くことで倒置が可能になり、
- 条件法・仮定法:If I have doneなど
に関しては、
IF文を変更する:
- 条件法現在:Should + 主語 + 動詞の原形
- 仮定法現在:Were + 主語 + to 不定詞
- 仮定法過去:Had + 主語 + 過去分詞
という倒置文型が可能です。
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