英語の現在完了形にmightとかmayとかいろいろついているときは、何が違うの?
この記事を読むと、
助動詞+現在完了形の意味の違い
についてわかるようになります。
実は助動詞じゃない
まず最初に、
現在完了形の前についているmayとかcouldとかshouldとかあれこれは助動詞ではない
ということに注意が必要です(僕も昔勘違いしていました)。
英語の助動詞は
- Be
- Do
- Have
の3つです(ご存じのとおり、普通の動詞としても使われているので紛らわしい3きょうだいです)。
この3つは
本当の動詞が形を変えるときに使われるが文のニュアンスにはノータッチ
であるので、助動詞となります。
たとえばそれぞれ1例を挙げると、
- Be: 進行形で使われる(I’m eating itのamにはこの文の動詞(eat)の意味はないが、進行形を作るために使われれている)
- Do: 疑問形で使われる(Do you speak English?のDoにはこの文の動詞(speak)の意味はないが、疑問形を作るために使われる)
- Have: 完了形で使われる(I have eaten itのhaveにはこの文の動詞(eat)の意味はないが、完了形をを作るために使われる)
などです。
しかし、
May, might, can, could, should, wouldは文のニュアンスを変更するので法助動詞
と呼ばれます。
ニュアンスの変更:メインの動詞に関する可能性、許可、命令のニュアンス追加のこと
というわけで、今記事では
色々な法助動詞+現在完了形の使い分け
について書きます
具体的には、
- May have + 過去分詞
- Might have + 過去分詞
- Must have + 過去分詞
- Could have + 過去分詞
- Would have + 過去分詞
- Should have + 過去分詞
です(ちょっとcanも)。
現在完了形に法助動詞がついたときの5つの使い分け
結論からざっくり書くと、まず
過去の話である
のを前提とします。
そして、have + 過去分詞に法助動詞がつくと
- 仮定の過去:would
- 期待・後悔・よりよい結果:should
- 過去のオプション:may/might/could
- 何かがおきず安堵する:could, might
- 確実性の度合:ぜんぶ
という
5つの使い分け
ができるようになります。
掘り下げます。
仮定の過去
仮定の過去とは、
実際には起きなかった過去のことを仮定して話したい
ときに使います。
この場合、
Would have + 過去分詞
が使われます。
たとえば、
I would have eaten this but I was full.
これを食べることもできたけど、お腹いっぱいだった(※つまり実際には食べていない)
のように使います。
期待・後悔・より良い
3つあって複雑そうに見えますが、ざっくりいうと、
今の現実がよくない
という考えが3つの背後にあり、
期待:今の現実は微妙だが、こうあってもよいはず
後悔:今の現実でよくなく、過去にもっといいことをしていたらよかった
より良い:今の現状はよくない。別のほうがいいものがある
のようなことを伝えます。
こういうときは、
Should + have + 過去分詞
を使います。
たとえば、
期待:
You should have called me.
電話してきてもよいだろ(実際には電話してこなかった)。
後悔:
I should have studied more.
もっと勉強しておけばよかった(実際はあまり勉強しなかった)。
より良い:
You should have studied more.
もっと勉強しておいたほうがよかったんだよ(実際にはあまり勉強しなかった)。
のように使います。
過去のオプション
過去のオプションとは、
過去のことの選択肢
について伝えたいときに使います。
使う法助動詞は、
- May
- Might
- Could
で、
3つの中でニュアンスは変わらない
です。
たとえば、
I could(may/might) have tried more seriously.
もっと真剣に挑戦するという選択肢もあった。
のように使います。
何かが起きず安堵
何かが起きず安堵というのは、
過去の話で何かが起きてもよかったようなことが実際には起こらなかったのでよかった
という気持ちを伝えたいときに使います。
少し上記の過去のオプションに似ていますが、安堵の気持ちがあることが違います。
そして安堵の気持ちが加味されると、法助動詞は
- Could
- Might
の2つに絞られます。
たとえば、
I could (might) have been killed.
殺されるところだった。
のように使います(この文では、助動詞のbeが受け身のために使われ、法助動詞過去分詞になっています)。
確実性
確実性とは、
自分の話している内容がどれほど確実かの度合
のことを意味します。
いわゆる、
「多分」とか「きっと」という言葉をつけると話している内容が100%正しいとは限らない
というのと同じです。
ではまず、当然ながらが
文は肯定文と否定文に分かれる
ということが前提です。
そのうえで、
肯定文:
- 法助動詞なし
- Must have
- may/might/could have
否定文:
- 法助動詞なし
- Must not have
- may/might/ not have
- Can not have
- Could not have
となります。
たとえば、
He did it.
彼はそれをした。
という文は、
He must have done it.
He may/might/could have done it.
の順番で、「彼はそれをした」という主張の正確さが下がっていきます。
注意が必要なのが否定文です。
この条件での否定ではcan not have + doneが使えます。
なので、主張の確実性では高いものから、
He didn’t do it.
He must not have done it.
He may/might not have done it.
He can not have done it.
He could not have done it.
となります(can’tのような省略形も使えます)。
法助動詞 + 現在完了形の使い分け
現在完了形に法助動詞がついたときは、
- 仮定の過去:would
- 期待・後悔・よりよい結果:should
- 過去のオプション:may/might/could
- 何かがおきず安堵する:could, might
- 確実性の度合:ぜんぶ
の5つの使い分けができます(ぜんぶ過去のことについて話すときに使います)。
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